11/16「秋のめぐみ法座」ちひろミニコンサートin勝善寺本堂
2023/12/29 コメント (0)
長崎の翌日は、広島県大竹市の浄土真宗のお寺、勝善寺でコンサートでした。
今年の5月に京都国際会議場で開催された「世界仏教婦人会大会」での
記念コンサートとして出演させていただいた時に初披露した歌が、
「歌人・九條武子」の和歌に曲をつけた楽曲だったのですが、
その中の「よき花よ」という歌、その日に発売したCDアルバムのタイトル曲でもありますが、
その和歌こそ、この勝善寺ご住職のお母さまが生前、私に歌って欲しいと言われていたものでした。
「九條武子」は西本願寺に生まれ、浄土真宗の仏教婦人会の創立に尽力された方で、
仏教讃歌には「聖夜」という九條武子作品もこれまで歌い継がれています。
この歌も世界大会で歌ったのですが、ブラジルから来られていた方が、
「祖父が大好きな歌だったから、今日聴けて本当に嬉しかった」と涙されたほどでした。
さてその「よき花よ」。
実は勝善寺のお母さまがずっと昔に歌っていたことがあったそうなのですが、
メロディはもう忘れてしまって歌うことが出来ない。
唯一古いカセットテープに口ずさんでおられる歌声が録音されていましたが、
もう古すぎて、はっきり聴こえず、楽譜も残っていない。
西本願寺の仏教讃歌の資料にもありませんでした。
なので、お母さまのご希望に応えるためには、どうしたらいいだろうかとずっと悩んでいたのです。
以前に歌われているものだから、新たに作るのもどうなのだろうか・・・と。
その思いで悶々としたまま、数年が経ってしまいました。
そこへ昨年、世界仏教婦人会大会の主催者・西本願寺の仏教婦人会総連盟から、
「ぜひ九條武子さまの和歌に曲をつけたものをちひろさんに歌って欲しい」と依頼があったのです。
「これで、あの歌を新たに作曲し歌うことが出来る!」
私は、主催者の方と相談をして、「よき花よ」に作曲することが出来ました。
5月の大会後、京都からの帰路、
勝善寺さまへその世界大会で披露したご報告、
完成したCDをお持ちしたい、そう思い、朝お電話をしました。
すると、法要をされていたのですが、ご住職様が「いいよ、おいで」と言ってくださり、
突然でしたが伺いました。
するとなんと驚いたことに、その訪ねた5月15日は、
お母様の祥月命日だったのです!
法要後、勝善寺様ご家族の皆様といろいろ話が尽きず、
お母様には直接聴いていただくことは叶いませんでしたが、
きっとこの日は、呼ばれたんだろうと思いました。
そして、その日にポスターにサインをしたのが、この写真のポスターです。
この11月16日の日に、飾ってくださいました。
長くなりましたが、コンサートの様子を(^^)/
勝善寺コーラスの皆様の合唱もありました。
そして、その「よき花よ」からスタート。
お母様へ思いを馳せながら歌いました。
「よき花よ」のエピソードをお話すると、涙ぐまれるご門徒の方々もおられました。
そして金子みすゞさんの歌も・・・
そして、最後に歎異抄の歌「ただ念仏して」をコーラスの皆様と一緒に。
花束をいただいて、
そしてこうして閉会となる流れかと思いきや・・・
客席から「もう1曲聴きたい!」というお声が漏れて・・・(*^^)
再登場~♪
「マイウェイ」を歌い、これで終演・・・と思いきや、またもや「アンコール!」
なんて嬉しい♪
そこで、私は何にしようかと思ったときに、そうだ、みんなで「ふるさと」を歌おうと思いつき、
アカペラでみんなで歌いました。
これがまた、とっても良かったのです。
お母様とのいろんな思い出のあるご門徒の中には、目に涙が滲まれていた方も・・・。
こうして、閉会となりました。
ご縁は本当に不思議なもので、そして有難いものです。
目には見えないけれど、
心に残る思いが人を動かしたり、動かされたり。
それは、単純な思いだけなのではなく、そこには繋がっていた人とのご縁がはたらくような、
そんな不思議な導きがあるような気がします。
勝善寺様とのご縁、これからもずっと大切なご縁です。
今までも沢山の気づきをいただきましたが、
きっとこれからもそのご縁から、また学ばせていただく日々なんだと思います。
有難い、有難い、一日でした。